肩や首がこった。腰が痛い。そんなときに使えるビタミン剤はたくさんあります。
今回ご紹介するのは、ナボリンEB錠です。同じブランドでナボリンSという、目の疲れや肩こり・腰痛に効く薬もありました。(関連記事⇒肩こりや目の疲れに効くナボリンS。値段は高め?)
ナボリンEB錠をいろいろな角度から調べ、その実力とコストパフォーマンスを探ります。
ナボリンEB錠の成分と効能・効果
ナボリンEB錠の効能・効果は、「肩・首すじのこり、腰痛、神経痛、手足のしびれ(しびれ感)」の症状の緩和です。類似のビタミン剤と比べると、目の疲れや筋肉痛への効能・効果がありません。
あとから成分なども確認しますが、眼精疲労や筋肉痛にも効き目はあるでしょう。おそらく、同シリーズのナボリンSよりグレードが低い位置付けなので、ナボリンSより効能も少なくしているのでは?と思われます。
4つの成分
ナボリンEB錠には名前の通り、ビタミンB群とビタミンEの4成分が含まれています。ひとつずつ、その効果を確認してみます。
フルスルチアミン塩酸塩(ビタミンB1誘導体)
糖質からエネルギーを産生する代謝に関係します。疲れて凝っている、肩や首、腰の筋肉にエネルギーが供給されやすくなります。また、神経の機能を維持するはたらきがあります。
普通のビタミンB1は消化管から吸収されにくいですが、フルスルチアミンは吸収されやすい性質です。さらに、筋肉や神経にも移行しやすい性質もあり、通常のビタミンB1より高い効果を示します。
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)
アミノ酸の代謝ではたらき、神経伝達など神経機能の維持に役立ちます。
また、皮膚の健康を守り、皮膚炎を予防する効果もあります。
メコバラミン(活性型ビタミンB12)
傷ついた末梢神経の回復を早めます。そのため、手足のしびれや神経痛に効果をあらわします。また、悪性貧血の予防にもなります。
メコバラミンは活性型です。他のビタミン剤にビタミンB12としてよく含まれる、シアノコバラミンより効果は高いです。
酢酸d-α-トコフェロール(天然型ビタミンE)
末梢の血液循環を良くして、筋肉や神経に栄養や酸素を送りやすくします。血行が改善し、老廃物が取り除かれることで、疲労の回復に役立ちます。また、抗酸化作用があり、細胞の酸化や動脈硬化を防ぐ効果があります。
天然型のd-α-トコフェロールは、dl-α-トコフェロールより効果が高いです。
まとめると、血行を改善しエネルギーを供給して、こって硬くなった筋肉をほぐします。血流が悪くなり傷んでいる末梢神経の回復を助けます。このように、肩こりや腰痛に効きますし、目の疲れや筋肉痛にも効果はあると思われます。
ナボリンEB錠の副作用
成分と効果を確認したので、次に副作用も調べます。ナボリンEB錠の添付文書で、どんな副作用があるのかチェックします。
皮膚の症状で、発疹・かゆみ。
消化器の症状で、食欲不振、吐き気、胃部不快感。
そのほかに、めまい、便秘、軟便、下痢。
使用上の注意から読み取ると、ビタミン剤にありがちな副作用の症状です。皮膚の発疹やかゆみ、お腹の症状があれば、副作用の可能性もあるので服用は中止しましょう。
めまいの原因は、よくわかりません。同じ成分が入ったビタミン剤でも、めまいを副作用の症状にしていない製品もあります。いちおう覚えておく程度でいいでしょう。
成分がビタミンB群とビタミンEだけなので、重い副作用はほとんど起きないでしょう。
ナボリンEB錠の口コミ
実際にナボリンEB錠を服用している人の感想は、どのようなものか?ネットで口コミを探してみました。
まずは美容系の口コミサイト、アットコスメを見ました。ですが、口コミ件数が4件でとても少ないです。数が少ないので参考程度ですが、高評価は3件で、低い評価は1件でした。
肩こり、腰痛、神経痛などに効果があったのが3人です。
低い評価の口コミは、効果のことではなく、ビタミン臭がくさくて無理という内容でした。
そのほかでは、楽天のレビューが2件ありましたが、あまり参考にならない内容でした。個人のブログなども探してみましたが、効き目を評価するのにはちょっと使えない感じでした。
まとめると、ナボリンEB錠の口コミやレビューは少ないです。
実際に服用した人の意見は、まあ悪くはない様子です。同じシリーズの薬、ナボリンSの方が主力製品で目立つので、口コミも陰に隠れてなかなか出てきません。
ナボリンEB錠の値段
ナボリンEB錠の通販価格を確認してみます。
アマゾンの価格
アマゾンでの価格を調べました。
45錠 2183円 (1日あたり約146円)
120錠 3450円 (1日あたり約86円)
(アマゾンの現在価格⇒ナボリンEB錠)
楽天市場の最安値
楽天市場の最安値を調べました。
45錠 1458円 (1日あたり約97円)
120錠 3450円 (1日あたり約86円)
(楽天市場での現在価格 ⇒ ナボリンEB錠)
ナボリンSとの違いは?
ナボリンEB錠は買いなのか?その実力やコスパを考えるため、ナボリンSと比べてみます。
(ナボリンSの関連記事はこちら☟)
まず、2つの薬の成分と量を比較しました。(1日の最大量で比べています。)
ナボリンEB錠 | ナボリンS | |
---|---|---|
フルスルチアミン塩酸塩(ビタミンB1) | 27.3mg | 109.16mg |
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) | 50mg | 100mg |
メコバラミン(活性型ビタミンB12) | 1500μg | 1500μg |
酢酸d-α-トコフェロール(天然型ビタミンE) | 100mg | 100mg |
葉酸 | 5mg |
違う点は、ナボリンSに含まれる葉酸が、ナボリンEB錠には入っていません。またナボリンEB錠では、ビタミンB1の量が4分の1に、ビタミンB6の量が半分に減らされています。ナボリンEB錠が効果で劣るのがわかります。
実売価格で比べると、1日あたりの費用は、ナボリンEB錠の方が10~30%ぐらい安いようです。
ナボリンEB錠は安いとは言えず、かといって高い効果もそれほど期待できない。ちょっとビタミン医薬品の位置的には、中途半端な印象です。