ナボリンSは、肩こりや目の疲れに効きます。
ビタミンB群や葉酸の量が市販薬としては多いので、効き目も期待できる医薬品です。
このナボリンSですが、昔からある人気の薬です。
眼精疲労。肩こり、首の凝り、筋肉痛。腰の痛み、神経痛。などなどに効きます。大手製薬メーカーのエーザイのブランドなので、安定した人気を保っています。
ビタミン医薬品の売上ランキングにも、常に顔を出す製品ですから、別の製薬会社が同じ成分の薬をつくっています。以前に、ヘルビタSを取り上げました。
(ナボリンSとヘルビタSの関連記事はこちら☟)
ナボリンSと同じ成分の薬を発見、その名はロスミンS。
今回は、同じ成分の薬としてロスミンSを検証します。ナボリンSには5つの成分が含まれますが、ロスミンSは成分も量も完全に一致した薬です。(錠剤の添加物だけは少し異なります。)
ナボリンSの成分と量
ナボリンSの成分と量は、以下の通りです。(1日3錠分として)
- フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体) 100mg
- ピリドキシン(ビタミンB6) 100mg
- メコバラミン(活性型ビタミンB12) 1500μg
- 葉酸 5mg
- 酢酸d-α-トコフェロール(天然型ビタミンE) 100mg
ロスミンSについて、添付文書で確認していきます。
ロスミンSの成分と量はこちら☟です。
成分と含有量ともにまったく等しいです。
効能や用法も同じ
ロスミンSは、ナボリンSと効能も同じです。ロスミンSの添付文書を見ても、ナボリンSとまったく変わりません。目・肩・腰の症状を和らげる効果が期待できます。
用法・用量も同じなので、1日3回、1回1錠を食後に服用することになります。
副作用の症状も同じ
当然、注意するべき副作用も同じとなります。使用上の注意から、副作用の症状を引用しました。
- 皮膚の発疹・かゆみ
- 吐き気・嘔吐、口内炎、食欲不振、胃部不快感、軟便、下痢、便秘
- めまい
- アナフィラキシーショック(息苦しさ、動悸、かゆみ、じんましんなど)
これらの症状が服用後に出たら、薬は中止しましょう。
副作用の原因は?
副作用の原因を、成分から考えてみます。
まずビタミンB群が3つですが、ビタミンBは水溶性なので体内には残りにくく、尿から排泄されます。ビタミンB群は、副作用がほとんどない成分です。大量に摂取したときに、一時的に腹痛や下痢になるくらいです。
ビタミンEも、副作用はほとんどありません。1日100ミリグラムなので、副作用を心配する量でもありません。
最後の成分の葉酸ですが、1日5ミリグラムなので市販薬としては多いです。エーザイの公式サイトを見ると、よくある質問のページで、「葉酸が5ミリグラムでも、メコバラミン1500マイクログラムといっしょに服用するので問題ありません。」と書いてあります。
副作用のショック(アナフィラキシー)は、葉酸過敏症のことかと推測します。葉酸を単独で大量に摂取した場合は、まれに起きるようです。あまり心配し過ぎず、気にしないけどいちおう頭に入れておく、ぐらいが良いでしょう。
ナボリンSとロスミンS、どっちが安い?
ナボリンSとロスミンSでは、成分と量、効能・効果、用法、副作用などがまったく同じとわかりました。それなら、値段の差が大切になってきます。
アマゾンと楽天市場で、販売価格をチェックしました。
ロスミンSの値段
アマゾンでの価格
60錠 2480円 (1日あたり約124円)
(アマゾンでの現在価格⇒ロスミンS)
楽天市場での最安値
60錠 1979円 (1日あたり約99円)
(楽天市場での現在価格⇒ロスミンS)
ナボリンSの値段
比較するため、ナボリンSとヘルビタSの値段も確認します。
アマゾンの販売価格
21錠 1580円 (1日あたり約226円)
40錠 2343円 (1日あたり約176円)
90錠 3799円 (1日あたり約127円)
110錠 6242円 (1日あたり約170円)
180錠 6400円 (1日あたり約107円)
(アマゾンの現在価格⇒ナボリンS)
楽天市場の最安値
21錠 1365円 (1日あたり約195円)
40錠 1566円 (1日あたり約117円)
90錠 4000円 (1日あたり約133円)
110錠 5346円 (1日あたり約146円)
180錠 6372円 (1日あたり約106円)
(楽天市場の現在価格⇒ナボリンS)
ヘルビタSの値段
ヘルビタSのアマゾンでの価格は
60錠 2130円 (1日あたり約107円)
(アマゾンでの現在価格⇒ヘルビタS)
ヘルビタSの楽天市場での最安値は
60錠 1979円 (1日あたり約99円)
(楽天市場での現在価格⇒ヘルビタS)
3製品の値段のまとめ
今回はロスミンSについて調べてきましたが、ナボリンSと比べると少しだけ安いです。正直言うと、あまり安くないです。
ロスミンSとヘルビタSは成分と量がまったく同じであり、ナボリンSのジェネリック的な立場です。しかもこの2つは、60錠入りの規格だけです。そのヘルビタSと比較すると、ロスミンSは高いです。ロスミンSをあえて買う理由はありません。
ナボリンSが効くか試したい、というときは60錠(20日分)のヘルビタSを買う。続けて服用するとか、よく使っている人なら、ナボリンSの錠数の多いものを買う。
これが、一番お買い得な方法だと思われます。
ロスミンSとヘルビタSのどうでもいい話
最後に、どうでもいい情報です。ロスミンSとヘルビタSは、どちらも米田薬品株式会社が製造販売しています。錠剤の添加物もすべて一致していますし、添付文書のデザインも同じです。だからおそらく、医薬品名は違いますが、ロスミンSとヘルビタSの中身は実質として同じです。
でも、米田薬品株式会社のホームページを見ると、製品情報にヘルビタSしかありません。ロスミンSの存在が消えています。
しかし普通にどちらも販売していますし、2つの製品の添付文書にある連絡先は、米田薬品の同じ電話番号です。
謎です。謎ですが、ロスミンSの方が製造を委託された薬で、別のブランドとして売られているとか、そんな事情があるのでしょうか?
まあ何にせよ、ロスミンSとヘルビタSについては、その時点で安い方を選んで買えば良いでしょう。